「単なる無駄」と「未活用による無駄」はまったく違う
見直しの現場でありがちな“削減の誤解”とは?
コスト削減や効率化の場面で、「無駄をなくそう」という掛け声はよく聞かれます。
しかし、“無駄”にも種類があると思うのです。そこをまとめながら考えてみました。
無駄を見つけると排除しようとしますが、必要な資産を削ってしまうと、かえって将来の損失を生む可能性があります。単純に解決できそうにありませんが、キーワードが「見える化」、「改善」にあると私は思います。
今回は、特にエンジニアリングソフトウェアやIT資産管理の現場で混同されがちな「単なる無駄」と「未活用による無駄」の違いについて整理し、適切な見直しと活用の考え方をお伝えします。
◆ そもそも「無駄」って何?
無駄には大きく分けて2種類でしょうか...
🔵 1. 単なる無駄(余剰・過剰)
- 利用実態がなく、そもそも必要なかったもの
- 管理の行き届いていない契約や更新
例:
- すでに使っていないソフトウェアの年間ライセンスを更新している
- 退職者用のアカウントがそのまま有効になっている
→ これは早急に削減すべき「コストの垂れ流し」です。
🟡 2. 未活用による無駄(眠れる資産)
- 本来は価値を生むはずの資産が活用されていない状態
- 使われないのは、リテラシー不足や運用の問題であることが多い
例:
- 導入したCAEツールの機能を社内で活用しきれていない
- 分析ツールがあるのに、担当者がレポートを出せない
→ これは「ムダ」ではなく、「使えば価値が出る宝の持ち腐れ」かもしれません。
◆ みきわめを誤ると、逆効果になることもあるかも…
この2つを混同してしまうと、「未活用」なだけの資産を“無駄”と見なして削減し、将来の業務改善や生産性向上の機会を逃すリスクがあります。
たとえば、ライセンスが使われていないからといって即時解約するのではなく、「なぜ使われていないのか?」を見極めることが重要ではないでしょうか。
- 教育機会がなかった?
- 業務フローに合っていない?
- 他部門が活用しているか?
これらを理解した上で、再活用するか、削減するかを判断するべきなのです。
◆ 「見える化」で違いが明確に
こうした違いを判断するためには、「感覚」ではなく「事実」に基づく判断が必要です。
そこで役立つのが、ライセンス利用の実態を見える化するツールです。
たとえば、弊社で取り扱っている OpenLM(https://www.openlm.jp) は、FLEXlm や DSLS など主要なライセンスマネージャと連携し、「誰が・いつ・どのソフトを・どれくらい使っているか」を定量的に可視化します。
👉 導入事例や解説はこちら:https://itraction.jp/openlm
◆ 最後に:削減ではなく、“活用”がゴール
本当に必要なコストは残し、活かせていない資産を“活用”という視点で再評価する。これこそが、これからの企業に求められる
「攻めのコストマネジメント」ではないでしょうか。
もし、現在ライセンスやIT資産の見直しをご検討中であれば、
まずは“見えない無駄”を可視化するところから始めてみませんか?
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